生涯独身の人が増加中!結婚しないことによるメリット、デメリットを解説
【記事公開日】2024/5/28
【最終更新日】2025/4/2
目次
多様性が重んじられるようになった令和の時代。一昔前とは違い、生涯を通して独身で過ごす人が増えてきています。
今回は、「結婚しない」という選択肢をとった際のメリット・デメリットを解説していきます。
生涯未婚率の推移
生涯未婚率とは、50歳男女のうち結婚歴のない人の割合を算出したデータです。
2000年の時には男性の生涯未婚率が12.57%、女性が5.82%でした。それが、2020年現在では男性が28.25%、女性17.81%と2倍以上の増加となっています。
A X Aによると、研究者の間で「2030年には男性の3人に1人、女性の4人に1人が生涯未婚者になる」という未来予測も存在するとのことで、今後も生涯を独身で過ごす人は増えていくと予想されているようです。
参考記事:https://www.axa.co.jp/100-year-life/health/20190522/
生涯独身の人が増えている背景や心理
それでは、なぜ一生を独身で貫く人が増えてきたのでしょうか?その背景や心理を紐解いていきましょう。
結婚に大変なイメージがある
結婚に対するイメージが「大変」「負担が大きい」とネガティブなものが多いことが理由に挙げられます。
例えば、金銭の問題。結婚してしまえば、あくまで夫婦のお金となり、独身時代のように趣味に好きなだけお金を使うことが出来なくなります。さらに、子どもが生まれれば生活費や教育費などの支出が増えることでしょう。
また、近年特に、苗字を夫婦どちらが変えなければならないことへの抵抗感が強まっている風潮も。
働き方に差し障りが出るかもしれませんし、各種手続きに時間がかかってしまう、さらには自分のアイデンティティが失われるといった懸念があります。
他にも、子どもが生まれた時の扶養問題などの責任、住居について、義理の両親や親戚関係など結婚に伴うしがらみが増えてしまうといった不安も払拭できません。独身時代と打って変わった窮屈さに、結婚へのハードルの高さを感じる人は多いようです。
草食系男子の増加
近年、SNSで気軽に誰とでもやり取りができる時代となりましたね。
それに付随して、リアルでのコミュニケーション能力が低下しているという問題も発生しています。男性側も「草食系男子」が増加しており、女性へのアプローチはおろか、気軽に会話することも難しいと感じる人も増えてきました。
女性となかなかコンタクトが取れない、という点から、結婚へ繋げることが出来なくなっているという背景があります。
結婚する必要性を感じない
結婚観や家族、男女のあり方や働き方への考え方が大きく変化してきました。
従来は男性が仕事、女性が家事育児を担う「役割分担」をしていましたが、現代では女性も働くことが当たり前の社会となりつつあります。
さらに、食洗機やロボット掃除機などの家電製品や、冷凍食品が充実したことにより、以前よりもかなり家事負担が軽減されています。
家事も仕事も一人である程度できるようになった今、男女の役割を求めて結婚する必要性も感じなくなってきたのかもしれません。
娯楽の充実
「一人焼肉」や「一人旅」など「お一人さま」でも楽しめる環境が整っていることも、結婚に対する魅力が下がった一因です。
テーマパークやカラオケなどの施設の充実もそうですが、動画配信サイトやオンラインゲームなどの一人でも楽しめるコンテンツが増えています。
恋愛をせずとも楽しめる社会となったことも、わざわざ誰かと交際したり結婚したりを選ばなくなった理由になるでしょう。
独身生活のメリット
それでは、独身生活を続けることによってどんなメリットがあるのでしょうか。この項では、実例をいれて具体的に解説していきます。
自分を優先することができる
独身の自由さを確保し、自分の時間を大切にすることができます。
休日をダラダラと過ごすもよし、夕飯にカップ麺を食べるも、お風呂に入る時間も、趣味にお金を使うも……全てが自由です。
配偶者や家族に気兼ねすることなく、独身だからこその自分を最優先とした気楽な生活を送れるのは大きな魅力ですね。
金銭的な余裕
夫婦になると、どうしても自分一人のお金、という考え方をすることが難しくなります。共有の財産もありますし、二人で消費したものへの出費は「二人のお金」となりますので、自分の裁量だけで進めていくわけにもいきません。
マイホームの購入だったり、子育ての費用、車の購入費、保険、家族のお出かけの費用だったりと、将来のことを考えると出費は大きく膨れ上がります。
自分ひとりだけの出費と思うと、独身でいる方が金銭的な余裕があります。
人間関係のストレスがない
どんなに好きな相手にも、短所や価値観の合わないところはあります。配偶者となると、喧嘩になっても我慢して向き合わないといけない瞬間はどうしても発生してしまいます。
また、頻度の違いはあれど、お相手の家族とも親戚付き合いをする必要があるでしょう。結婚してみないことには、義理の実家との相性もわからないのでプレッシャーになります。
独身であれば経験することない人間関係のストレス。できることなら避けてしまいたいと思ってしまいますよね。
独身生活のデメリット
次に、独身のデメリットです。「失うものが多い」とも言われる独身生活ですが、実際はどんな不利益があるのでしょうか。
家族の支えがない
体調を崩したときの看病や、仕事が上手くいかなったときに慰めてくれる存在がいない可能性があります。
友達に頼れば……とも考えられますが、その時に関係の良い友人が身近にいるかは分かりませんし、頼っても良いのか気兼ねしてしまうかもしれません。パートナーがいさえすれば、いざというときにきっと心身ともに支えになってくれるはず。
大変なときでも、自分一人でなんとかしなければならないのは、なんとも不安ですよね。
老後が心配になる
独身のまま高齢者になると、怪我や病気で助けが必要になったときや介護が必要になったときにサポートをしてくれる家族がいないことは、やはり不安事項になるのではないでしょうか。
また、子どもや孫と遊ぶといった「家族がいるからこそできる」楽しみがなくなってしまう、というのは大きなデメリットかもしれません。それに代わるような日常の楽しみを見つける必要性があります。
「高齢者の孤独死」が社会問題となっている今、老後の楽しみや、周囲とのコミュニケーションとるという観点でも、「家族」がいるというのは案外大きな強みなのかもしれません。
結婚生活をしてみたかったという後悔
独身時代を何不自由なく過ごしたとしても、ある程度年齢を重ねたときに自分が持てたかもしれない「家族」について、ふと想いを馳せてしまうかもしれません。
もし結婚してパートナーがいたら。子どもがいたら。
年齢を重ねていくと、友達や同僚の多くが夫婦生活を送るようになり、子どもと一緒に週末を過ごす様子様子を見て、「ああ〜結婚生活をしてみたかったな……」と後悔する可能性があります。結婚することと独身を貫くこと、どちらが正解とは言えませんが、ご自身が後々悲しい思いをしないようにご自分の将来像を考慮して決断、行動をしましょう。
独身者が直面する社会的課題について
生涯独身を決めて生活すること自体が悪いことでは決してありませんが、社会全体として見た場合、いくつかの課題が生じる可能性があります。独身者が直面する可能性のある社会的課題について、国勢調査などのデータや、独身生活を卒業すべく結婚相談所にお越しいただいたお客様から聞いた事例を交えながら考察していきます。
人口問題研究所の調査結果を読み解く
国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、若年層における未婚率は年々増加しておいます。特に都市部とその周辺地域でその傾向が顕著です。
背景には、「キャリア志向の女性の増加」「経済的な不安」「多様なライフスタイルの受容」などが考えられます。すなわち、結婚よりも仕事(お金)を優先しても仕方ないという考え方が広まっていること、と言えるでしょう。
未婚率が高くなることで、少子高齢化が加速し、その先には労働力不足、地域社会の崩壊が待っています。
また、独身者の生活満足度や将来への不安感に関する調査も注目されています。内閣府「満足度・生活の質に関する調査報告書 2023」において、現在の生活にどの程度満足しているかを 0~10 点で自己評価してもらったところ、下記のような調査結果が出ています。
「男女共に、世帯人数が1人の時に最も生活満足度が低く、世帯人数が2人の時に最も生活満足度が高い。」「30 歳代以上では、既婚者は未婚者と比較して生活満足度が顕著に高い。」
多くの独身者が自由な時間を謳歌している一方で、家や資産、仕事、交友関係、安全性など、いまの生活に対する不安を抱えていることが明らかになっています。
老後に向けて社会保障サービスを知っておく
独身者が安心して老後を迎えるためには、社会保障サービスの知識が不可欠です。日本の社会保障制度は、健康保険、年金、介護保険、生活保護など、多岐にわたります。
これらの制度を知っておき、「もしこうなったら、ここへ連絡する」という流れがわかっていれば、将来の病気や怪我、老後の生活、介護などのリスクに備えることができます。特に、独身者の場合、家族のサポートはありません。だからこそ自分の人生の「安全圏」をしっかり見ておきましょう。定期的に社会保険料の納付状況を確認し、将来の年金受給額を試算する、保険へ加入して資産運用に取り組むなど、生活の自己防衛が大切です。
地域社会との関係を構築する
また、孤独感を減らすためにも、独身者こそ地域社会とのつながりを保ちましょう。社会的ネットワークを構築し、孤立を防ぐことができます。また、地域社会とのつながりは、緊急時の助け合いや情報交換の場としても機能します。
よくあるケースとしては地元のお祭りやスポーツ大会におけるボランティア活動、趣味のサークル、スポーツクラブなどが浮かびます。特に地方部においては若い方がいるだけで重宝されることがあります。
独身生活を豊かにする方法
独身生活は、自由で豊かな時間を与えてくれますよね。その一方で、不安要素が多く、統計的には生活満足度が低いこともわかりました。
だからこそ、充実した生活を送るためには、意識的な取り組みが必要です。独身生活を豊かにするための具体的な方法は人によっていろいろありますが、考える際にヒントになるトピックスを2つ紹介します。
交友関係のカギはコミュニケーション能力
独身生活を豊かにするためには、良好な人間関係が不可欠です。いろんな人とつながり、気の合う仲間を見つけましょう。
心がけたいのは、機会を待つのではなく、自分から作ること。情報収集して、面白そうな集まりがあればどんどん参加してみましょう。異業種交流会や趣味の集まりなど、新しい出会いの場に足を運ぶことが大切です。
また、多様な価値観を受け入れる柔軟性を持ち、相手への感謝の気持ちを忘れずに伝えることで、信頼関係を築きやすくなります。例えば機会を見つけて連絡を取り合う、定期的に会う機会をつくるなど。こうしたコミュニケーションを行う環境を作っておくことで、独身生活だけでなく、仕事や日常生活においても役立ちます。
自分との向き合い方
独身生活では、自分自身と向き合う時間が増えます。1人の時間を充実させましょう。趣味を作ってのめり込むもよし、自分磨きに時間を使うもよしです。
また、心の悩みや問題がある場合は、早めにカウンセリングを受けるなど、専門家のサポートを求めることも大切です。新しい知識やスキルの習得、趣味や興味の追求も、自己成長につながります。
自分自身の内面に目を向け、積極的に自己投資を行うことで、独身生活はより豊かなものとなります。
まとめ
生涯独身を選択することは、多くの自由と自己実現の機会をもたらしますが、同時に社会的な課題や将来への不安も伴います。
独身を貫くことが正解か否かは人それぞれですが、今後はどちらかを自分の裁量で選択して、最良の人生を送る生き方を考えられる時代となりつつあります。後悔することがないように、人生設計を定期的に見直してみましょう。この記事がそのヒントになれば幸いです。

再木 奈生
シニア産業カウンセラー/キャリアコンサルタント/ポジティブ心理学コーチ
サンマリエでは、社員教育研修、会員向け婚活セミナー講師として活躍中